書籍紹介「最高の体調」 ~遺伝子にあった対応で体調を整える~

健康

こんにちは。えっくすはっかーです。

今日は現代の体調管理に関する本のご紹介!

最高の体調 ACTIVE HEALTH

この本、健康についてマイブームが来ていた時に本屋でタイトルだけを見てかったのですが、実は『中田敦彦のYouTube大学』でも紹介されている「科学的な適職」と同じ著者が書いた本です。

サイエンスライターである鈴木裕さんが、科学的な研究に基づいて現代人の体調不良の原因とその対策についてわかりやすくまとめてくれています。

本全体の構成が論理的に整理されていて、内容も非常におもしろい素晴らしい本でした。

最高の体調 ACTIVE HEALTH

最高の体調 ACTIVE HEALTH

超まとめ

 「なんとなく疲れている」「なんとなく不安」という状態は、遺伝子と現代の環境・生活のミスマッチが原因かも。3つの環境、運動と睡眠、そして畏敬の念をキーワードに、最高の体調で幸福な人生に近づけよう。

体調不良の原因は何か ~進化論をベースに考える~

600万年の人類の歴史の中で、石器時代が終わり農耕生活に移り変わったのはつい2万年前のことです。そこから農業革命、産業革命、情報革命と、革命を経るごとに変化のスピードは加速し、現代の生活は、子孫を残すために発展してきた旧石器時代までの生活に合わせて発展した人類の遺伝子にはマッチしないところがたくさん出てきています

例えば肥満、集中力の低下、うつ病、慢性的な疲れ、などは遺伝子と現代生活のミスマッチが引き起こす現代病ということができます。

遺伝学的な観点から体調不良について考えるとき、下記の3つの観点で「古代と比較したときと違いがないか」と考えることが最高の体調を手に入れるための指針になります。

多すぎる:古代には少なかったが、現代では豊富すぎる(例:摂取カロリー)
少なすぎる:古代には豊富だったが、現代では少なすぎる(例:自然との接触、睡眠、運動)
新しすぎる:古代には存在しなかったが、現代になって現れた(例:トランス脂肪酸)

現代の体調不良の2つの要因 ~慢性的な炎症と慢性的な不安~

まず前提として、短期的な炎症や短期的な不安は生きていくために必要不可欠で、古代に発展した人間の重要な機能です。

短期的な炎症は外傷や感染症に対応し、短期的な不安(「茂みが動いたのはその陰にライオンがいるからかも」など)は直接的な命の危機に対応していました。

ところが現代になって、命の危機に瀕する状況は激減し、多すぎる・少なすぎる・新しすぎる環境の変化により、炎症も不安も、慢性的なものが発生するようになりました。

飢餓が当たり前の環境で発展した「カロリー摂取は生きるために最優先」という本能により蓄積された脂肪細胞が慢性的な炎症を引き起こし、死が遠ざかって未来への時間感覚が変化したことで将来に対する慢性的な不安が生まれました。

慢性的な炎症は老化スピードを早め、脳機能を低下させてうつ病の要因となり、「なんとなく体調が悪い」という状態にも繋がります

慢性的な不安は記憶力を低下させ、理性的な判断力を奪い、死期を早めます
慢性的な不安からうつ病になり自殺につながるケースもありますし、心疾患や脳卒中のリスクも不安レベルが高い人では29%も上昇します。

ここまでで慢性的な炎症、慢性的な不安が体調のみならず、メンタルにも大きく影響することがわかりました。
ここからは、それらへの対処法を見ていきましょう。

慢性的炎症、慢性的不安の予防と対処 ~3つの環境を整え、運動し、よく眠る~

慢性的炎症を防ぐのも慢性的不安を防ぐのも、対応としては重複する部分が多いので、ここではまとめて説明します。

まずは3種類の環境を整えること。

1つ目は、身を置く環境
自然に触れることは、マッサージを受けるよりも圧倒的に身体を癒す効果があります。
具体的には、週1回でもいいので自然の多い環境や公園に行く、太陽光を浴びる、観葉植物を置く、自然の動画や音声を流す、といったことで体調がよくなります。

2つ目は、人間関係という意味での環境。
良好な人間関係は、実はエクササイズやダイエットの3倍も健康によく、孤独だった人に友人ができると最大15年も寿命が延びる傾向がある、という研究結果もあります。
友人と過ごす時間を増やし、大切にしましょう。

3つ目は、腸内環境
腸内環境が整っていないと腸内細菌の多様性が失われ、腸に細かな穴が開き、消化前の食物や毒素が体内に入ってきてしまって、慢性的な炎症に繋がります。
抗生物質は無闇に摂取せず、食物繊維、発酵食品を積極的に摂取しましょう。
発酵食品は、納豆、キムチ、ヨーグルトなど、いろいろな種類を食べる方が望ましいです。

3つの環境の次に、意識していきたいのが運動と睡眠
言うまでもないですが、適度な運動や睡眠はストレスや不安の軽減につながります。

体内の炎症レベルを下げる感情「畏敬の念」

もう1つ、すぐに意識できそうな改善ポイントをピックアップします。
それが、「畏敬の念」が炎症レベルを下げるということ。

「畏敬」とは、なにか自分の理解を超えるような対象に触れた際にわきあがる、鳥肌が立つような感情です。

雄大な自然に触れたとき、まったく新しい発想のアートに触れたとき、スポーツ選手が記録を出す瞬間をみたとき、、、いろんなときに感じることができます。

すごくわかりやすく言うと、心から「すごい!」と感嘆できるような経験を増やすと、炎症レベルが下がり、最高の体調に近づきます

まとめ ~「いま、ここ」に意識を向ける~

狩猟採集の時代、人類は、自分が明日生きていられるかもわからない状態で、常に「いま、ここ」に集中して生きていました。
今を生きる私たちには、1年後どうなっているか、5年後どうなっているか、ということについて考えることも非常に重要です。しかし、たまにはもともと持っている遺伝子に向き合って、「いま、ここ」に意識を向けてみると、幸福に近づくことができるかもしれません

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