要点まとめ「脳科学が明かした!結果が出る最強の勉強法」

教育

こんにちは!えっくすはっかーです。
今回も脳と勉強シリーズ!

今回ご紹介する本はこちら!「脳科学が明かした!結果が出る最強の勉強法」(著者:星 友啓さん)。

この本は、脳科学の研究からわかってきたエビデンスをもって、効果的な勉強法を明らかにしようとする本です。
とは言っても、難しい内容ではなく、対話形式でわかりやすく書いてくれていますので、興味がある方は是非読んでみてください。

この本を読めば、脳科学的にどのような勉強法が効果があるとされているか、かなり具体的にイメージすることができます。

それでは、さっそく内容にいきましょう。

脳のスペックは生まれつき?大人になってからも鍛えられる?

学習を効率的にしていくために、脳のスペックは重要です。
記憶力、論理的思考力、応用力、ひらめき力などなど、いろんな脳の力は年をとってからでも鍛えられるのでしょうか。

確かに、生まれつきのものも小さくないかもしれません。
実は、生後まもない赤ちゃんも、いろんなことを知っていることがわかっています。
数や四則演算、さらに、論理的な推論や確率論的な直感まで。

しかし、脳はいくつになっても鍛えることが可能です。
そして、その事実だけでなく、今からでも伸ばしていくことができる、と考える「成長マインドセット」も脳力アップに重要な要素。
成長マインドセットについてはこの後少し詳しく見ていきます。

余談ですがここで1つ注意点。
いわゆる「脳トレゲーム」のようなものでは、確かにその特定のゲームは上達しますが、他のゲームには応用できず、つまり実際の脳年齢が変化しているわけではないようです。

成長マインドセット

才能や能力は努力やトレーニング次第で伸びていくというイメージに基づくのが「成長マインドセット」です。
成長マインドセットを持っている人は、忍耐強く成績やパフォーマンスも右肩上がりになることが研究で明らかになっています。

具体的な学習においても、成長マインドセットは重要な要素です。
勉強法を学んだグループと、脳科学に基づく成長マインドセットを身につけたグループとで学習効果を比較したところ、後者の方が成績がアップした、という実験結果もあります。

自分の脳について学ぶと、成長マインドセットになります。
そして成長マインドセットは、勉強テクを身につけるよりも、よい学習効果につながります

勉強の効果を上げる、脳に関する知識

「成長マインドセット」の他に、勉強の効果をアップさせるようなものはないでしょうか。
ここからは、学習効果を上げる要素についていくつか見ていきます。

間違えたときに一番効果的に学ぶ

ヒトも生物です。生きるか死ぬかの世界を生き延びて、今のように繁栄しています。
間違いを犯して危険にさらされたとき、次に同じことをすると命を落としてしまうかもしれません。
そのようなことが起こらないよう、私たちの脳は間違えたときに一番効果的に学ぶようにできています。

更に学習効果を上げる秘訣が、「わからない」という状態を自分自身で認識することです。
これを「メタ認知」と言います。

この、自分自身の状態を認知する「メタ認知能力」を上げることで応用力や問題解決能力がアップするなど、様々な学習効果が明らかになってきました。

「わからない」というメタ認知から、答えを求めて、答えを確認する。この一連の流れで、学習効果が格段に上がるそうです。
たとえば、クイズ番組のような形式は、まさに記憶するためにはうってつけのように思われます。

効果があるのは「わからない」ときだけではありません。
「絶対知ってる」と思っていたことが「間違ってた!」と認識したとき、誰しもが衝撃を受けると思いますが、この衝撃でより記憶に定着しやすくなる仕組みが脳にはあるようです。
これを「ハイパー修正効果」と呼びます。

更に、「わからない」場合や「絶対知ってる」場合の他、「わかるけど自信がない」というときもプラスになります。
自信なし予測」から答えを確認したら「結局正解」というときも、やはり学習効果を上げるのです。

間違えたときに落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、「間違えたから脳が学ぶ最高のチャンスを得られた!」と考えると、脳が更に活性化していきます。

社会脳仮説

人間の脳は、生物の中で比較的大きい方です。
その大きい理由が、みんなと仲良くするため、とするのが社会脳仮説
社会的なつながりを意識すると、脳は活性化します

この特性を生かした、他の人たちとの双方向性のやりとりを含んだ勉強法は効果的です。
さらに、実際に他の人たちとやりとりをしなくても、勉強をする際に他の人を思い浮かべたり、他の人とのやりとりを想定するだけでも学習効果は上がります

学習においての他者との関わりは、協力関係と競争関係とのどちらもあり得ますが、どちらかというと協力関係の関わりの方がより報酬系を強く刺激し、パフォーマンスもモチベーションも高い状態で維持し続けるようです。

モチベーション

「モチベーションをあげよう!」というようなことはよく聞きますが、学習におけるモチベーションについても考えてみましょう。
人間の心には3つの根本的な欲求があり、それらがモチベーションを生み出します。
1つ目は「つながり感」。2つ目は「できる感」。3つ目は「自分から感」。

ここでは特に、3つ目の「自分から感」についてもう少し深堀りします。

モチベーションには、外発的動機付けと内発的動機付けがあります。
外発的動機付けは、例えば「テストで〇点を取ったらお小遣いがもらえる」というようなもの。
対して、内発的動機付けは「やりたいからやる」という内側からの欲求です。

外発的動機付けも短期的には効果があるようですが、長期的に見ると心にも体にも良くない影響を与えます。

さらに、外発的モチベーションで求めていたお金や地位を実現しても、期待していたように幸せになるわけではなく、内発的モチベーションを実現したほうが幸福感が高いことも明らかになっています。

外発的な動機付けではなく、内発的な動機付けで勉強に取り組むのが一番ですね。

具体的な、学習における内発的動機付けの方法については、別の記事に書こうと思います。

目標

なんとなく勉強するのではなく、目標を立てて勉強をした方が効率が上がることは、多くの研究でも実証されています。

そのとき、目標、期限は具体的に数値化して、目標到達までの道のりを「見える化」することが大事。

さらに、人間の心の三大欲求に基づいた「自分から感、つながり感、できる感」に紐づけた目標を意識することで、内発的な動機付けに近づけると、より効果が上がります。

数値・期限を定めた目標(SMART目標)と、三大欲求に基づいた目標(ARC目標)のどちらも活用していくことがポイントです。

定期的にARC目標にどれくらい近づいた気がするか振り返り、内発的モチベーションに立ち返る心の習慣をつけておくことが重要になります。

超具体的勉強法4選

ここまで、考え方や脳のことなど、根本的なことを書いてきましたが、最後に少しだけ、超具体的な勉強法を書いておきます。

①テスト

教科書を繰り返し読んだり、マーカーで線を引くことはあまり効果がないことが研究によっても明らかになっています。
では何が効果があるかというと、テスト。

わかるかわからないか、自分の状態を確認する「メタ認知」。
わからないことの答えを求める「ドーパミン作用」。
自信があるものを間違えたときの「ハイパー修正効果」。
自信なし予測」からの確認。

テストは学習効果が上がることのオンパレードです。

②ブレインダンプ

テストが効果的といっても、常にテスト形式で勉強するのが難しいこともあると思います。
そこで活躍するのが「ブレインダンプ」。
ブレインダンプとは、学習したことを脳から一度アウトプットすることです。

教科書を読んだ後、さっき読んだ内容は何だったか、一度思い返してアウトプットしてみる。
講義を聞いた後に、学んだ内容を一度アウトプットする。
そんな習慣をつけると、テストに近い形になるので記憶への定着がよりよくなります。

ちなみに、ブレインダンプのすごいところは、そのときに思い出さなかったことまで記憶に定着すること
ブレインダンプのときにすべてを思い出すことはできないと思いますが、思い出せなかったことに対しても効果があるので、積極的にブレインダンプしていきましょう。

③ポモドーロ勉強法

次は、勉強する時間の話。どれくらい続けて勉強するのがいいか。

実験結果では、25分勉強して5分休憩、というのが効率がよかったようです。
授業など、なかなかそうはできないこともあると思いますが、自習の時は意識してみましょう。

ちなみに、 1時間以上の長いサイクルで勉強する場合、休憩は15分程度が目安になるそうです。

④インターバル

一度勉強しても、しばらく時間が経つとほとんど忘れてしまいます。
それを防ぐために復習をするわけですが、復習はもちろん効果的。

別のブログでも「2週間に3回使うと記憶に定着する」ということを書きましたが、インターバルをおいて勉強することも意識してみましょう。

さいごに

今回は少し長い文章になってしまいました。

考え方からでも、具体的な勉強法からでも、まずは1つ取り組んでいきたいですね!

脳はいくつからでも鍛えられる!
今日から、今から、鍛えていきましょう

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