こんにちは。x_hackerです。
今回は、「サピエンス全史」「ホモ・デウス」の著者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の最新作「21 Lessons」を読んでみてのまとめと感想です。
今までと違い今回は書籍紹介というタイトルにはしませんでした。
その理由は、この本が難しすぎたから。
個人的な感想ですが、今までの2作よりもかなり難しいです。
難しいなりにも最後まで読んでみたのでまとめてみます。

- 作者:ユヴァル・ノア・ハラリ
- 発売日: 2019/11/19
- メディア: Kindle版
「21 Lessons」はどんな意図で書かれたのか
21 Lessonsは、ハラリ氏の3つめの作品です。
1作目「サピエンス全史」では、人類が誕生してから現在に至るまで、サピエンスの歴史をたどり、過去を確認しました。
2作目「ホモ・デウス」では、過去を踏まえた上で、人類がこれからどうなっていくのか、未来について考察しました。
そして3作目の「21 Lessons」。これは、過去、未来を踏まえた上で、今をどうとらえるか、ということにフォーカスしています。
「今」を考えるために必要なこと
ハラリ氏は、今を考えるには明確さが必要だと述べています。
今をどうとらえ、これからどう生きていくのか、子どもたちに何を伝えていくのか。
それを考える際に、明確な知識、明確な考え、明確なビジョンが必要になるということなのだと思います。
この本では、今を明確に捉えるために、21の項目で知的な解説をしています。
「今」どういう状態で、何をすべきか
「21 Lessons」では、文明や宗教、戦争、テロにはじまり、雇用や教育、そしてSFに至るまで、さまざまな項目について深く考察しています。
ここからは私なりのまとめになりますが、現実と虚構の境界が今までになくあいまいになっているのが今なのだと思います。
認知革命によりフィクションを作る力を得たサピエンスの今は、神、宗教、文明、国家といった虚構の上に成り立っています。いずれも厳密な意味での実体を持つものではありません。
今が虚構の上に成り立っているというだけでなく、映画「マトリックス」や映画「トゥルーマン・ショー」のように、現実だと思っている今の世界そのものが虚構かもしれません。
さらに、「ホモ・デウス」で触れているように、テクノロジーが発達すると、体内にナノマシンが入ったり、自分で考えるよりもアルゴリズムの方が正しい判断ができたり、脳を直接刺激して感情をコントロールしたり、ということが遠くない将来やってくるでしょう。
そうなると、虚構と現実、自己と非自己との境はどこにあり、どうやって認識すればいいのでしょうか。
その1つの解になりえるものとして、最後の21番目の章に用意されているのが「瞑想」です。
自分を見つめる旅、瞑想
夜食べるご飯のメニューを考えてみたり、将来の希望に胸を膨らませたり。。。。
暑い・寒い、勝った・負けた、大金が手に入った・失った、といった個人的なものから、病気の流行や国家間のやり取り、株価の変動など、日々いろいろなことを考えて生きていると思います。
しかし、ほとんどの人は自分の心に向き合っている時間はほぼないと思います。
かくいう私自身もほとんどありません。
「暑いなー」と思っているとき、私の心はどのように感じ、どのように動いているのか。
最も身近な自分自身の内面について、私たちはほとんど理解していないことがわかります。
自分自身については、瞑想である程度知ることができるようです。
普段かえりみることのない自分の内面を見つめる行為、それが瞑想です。
ハラリ氏は、「瞑想は現実から逃避する行為ではなく、現実と接触する行為」だと言い、毎日2時間瞑想をする上、毎年1ヵ月か2ヵ月、長い瞑想修行に行くそうです。
まとめ ~学び、瞑想で現実に触れる~
ごく簡単に、この本の主張をまとめると、考えやビジョンに明確さを持ち、現実を見ることができるようになるべきだ、ということになる思います。
明確さを持つために学びが重要であり、現実を見つめるために瞑想が力を発揮します。
これを機に、瞑想を始めてみてはどうでしょうか。
これからも一緒に楽しく学んでいきましょう。
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